自宅のリフォームを考えるとき、多くの方が悩むのは「住みながら工事できるのか」という点です。もしできなかった場合の仮住まいの手配、引っ越しにかかる費用などについて、不安に感じる方も多いでしょう。
結論から言えば、住みながらの施工は十分に可能です。ただし工事の内容や規模によっては、一時退去が必須になるケースもあります。
本記事では、住みながらリフォームができる工事と工期の目安、そして住みながらリフォームのメリット・デメリットなどを具体的に解説します。
目次
工事別工期の目安と、住みながらリフォームできる?できない?まとめ
まずは主要なリフォーム工事について、工期の目安と居住可否を整理しましょう。以下の表で全体像を把握してください。
【工事種別・工期・居住可否一覧表】
| 工事内容 | 工期目安 | 居住可否 |
| トイレ:便器のみ | 半日〜1日 | 可能 |
| トイレ:内装込み | 1〜2日 | 可能 |
| トイレ:和式→洋式 | 2〜3日 | 可能 |
| キッチン交換(本体のみ) | 2〜4日 | 可能 |
| キッチン:レイアウト変更 | 5〜10日 | 条件付き可能 |
| 浴室:UB→UB | 3〜5日 | 可能 |
| 浴室:在来→UB | 1週間〜10日 | 条件付き可能 |
| 壁紙・床材張替え(6畳) | 1〜2日 | 可能 |
| 壁紙・床材張替え(LDK全体) | 3〜5日 | 条件付き可能 |
| 外壁塗装 | 10〜14日 | 可能 |
| 間取り変更 | 1〜2週間 | 困難 |
※工期は現場状況(搬入経路、解体範囲、下地の傷み、配管位置、マンション規約、乾燥養生、天候など)で前後します。
水回りリフォームの工期と居住可否
・トイレリフォーム
洋式から洋式に交換するリフォームであれば、半日から1日程度で完了します。また、内装工事込みでも1〜2日ほどで済むため、大きな負担を感じることなく生活が可能です。
和式から洋式への変更は床工事も伴うため2〜3日かかりますが、2階建て住宅で別のトイレが確保できる場合は居住したままでも問題ありません。
・キッチンリフォーム
本体交換のみなら2〜4日ほどが目安です。ただし「本体のみ」でも、下地腐食・配管劣化・コンセント/専用回路不足があると追加日が出ます。また、この期間は調理ができないため、外食や宅配を活用することになります。
レイアウト変更を伴う場合は給排水管の移設工事も発生し、5〜10日は見ておく必要があります。この規模になると粉塵や騒音も増すため、居住しながらの施工は生活への負担が大きくなるため検討が必要です。
・浴室リフォーム
ユニットバスからユニットバスへの交換であれば3〜5日が目安です。住まいの近くにある銭湯などで代用できれば、住みながらでもリフォームが可能です。在来工法からユニットバスへの変更は解体工事が必要なため、1週間から10日ほどかかります。ただし、在来浴室は解体量が増えやすく、土台腐食・シロアリ・断熱/換気改善・窓の納まりで延びることがあります。
内装・外装リフォームの工期と居住可否
・壁紙や床材の張替え
6畳程度の部屋なら1〜2日で完了します。その部屋を使わなければ通常通り生活できるため、住みながらのリフォームに向いている工事といえます。
広範囲になると3〜5日かかり、家具の移動や生活スペースの制限が伴いますが、工程を分割すれば居住しながらの対応も可能です。
・外壁塗装
足場の設置から撤去まで含めて10〜14日が目安です。天候によって工期が延びることもありますが、外部工事のため住みながらの施工ができます。ただし窓の養生で開閉できない期間があるほか、塗料の臭いが室内に入ることもある点は覚えておきましょう。
・間取り変更を伴うリフォーム
壁の撤去や新設など、小規模の場合は1〜2週間ほど、複数の部屋にまたがる間取り変更は1ヶ月ほどの期間を要します。大量の粉塵が発生し、生活動線も大きく制限されるため、住みながらの施工は現実的ではありません。
住みながらリフォームができる工事・できない工事の見極め方

居住しながら施工できるリフォームの条件
住みながらリフォームができるかどうかは、以下の3つの条件で判断できます。
1.工期が短いこと
1週間以内であれば生活への影響を抑えやすくなります。
2. 代替手段があること
設備が使えなくなっても、外部サービスや別の設備で補えれば問題ありません。
3.工事箇所が限定的であること
一部屋や特定エリアだけの工事であれば、大きなストレスを感じることなく他の部屋で生活できます。
一時退去が必要になるリフォームの判断基準
一時退去が必要になるのは次のようなケースです。全面リフォームやスケルトンリフォームのように住宅全体に及ぶ大規模工事、構造躯体に関わる工事で粉塵や騒音が長期間続く場合、水回り全体が同時に使えなくなる工事、そして電気・ガス・水道のライフラインが長期間停止する工事などが該当します。
工期が2週間以上に及び、かつ生活に必要な設備の大半が使えない状態が続くようなら、仮住まいを検討するのが現実的です。
部分施工・工程分割で対応できるケースも
大規模なリフォームであっても、工程を複数回に分けることで住みながらの施工が可能になる場合があります。1階と2階を別々の時期に施工したり、水回りを一つずつ順番に工事することで、常に使える設備を確保できます。
実際に、埼玉県内でも「水回りを順番に工事して住みながら完了」したケースは多くあります。ポイントは、毎日使う設備を同時に止めない工程にすることです。
また、住みながらできる工事の一例として、壁や柱の補強工事を行う「耐震リフォーム」があります。構造に関わる工事ではありますが、基礎の部分的な耐震補強であれば、段階的に進められるため、居住しながらの施工が可能です。
耐震リフォームの詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。
住みながらリフォームのメリット・デメリット

住みながらリフォームの主なメリット
住みながらリフォームする最大のメリットは、仮住まい費用がかからず、工事費用だけに集中できることです。賃貸物件の諸費用や引っ越し費用が不要になるため、大きな節約につながります。
また、自宅で生活できるため、家族の生活リズムが崩れにくい点もメリットのひとつです。特に小さな子どもがいる家庭や、通勤・通学の動線が確立している家族にとって、慣れた環境のまま過ごせることは安心感につながります。
工事の進み具合も毎日確認でき、仕上がりへの不安が解消しやすいのもポイントです。疑問があればその場で職人に質問できるので、細かな調整もスムーズに依頼しやすいのも魅力です。
住みながらリフォームの主なデメリット
一方で、工事に伴う騒音・粉塵・臭いが気になってしまう可能性があります。とくに解体工事や建具の取り付けは大きな音が伴い、在宅勤務中や子どもの昼寝の妨げになることがあります。
使えない部屋や設備が一時的に発生するため、生活スペースが制限される点もストレスのひとつです。トイレやキッチンが使えない期間は外部施設を頼ったり、簡易的な食事で乗り切る必要があり、疲労が蓄積しやすくなります。
加えて、職人が毎日出入りするためプライバシーの確保が難しくなります。荷物を他の部屋へ移動させることで生活スペースが狭まるなど、いつもの暮らしとは異なる状態が数日間続くことも覚悟しておきましょう。
リフォームしながら生活する負担を最小限にするコツ3選
騒音・粉塵・臭いによる負担を減らす方法
騒音対策としては、作業時間帯を事前に確認したうえで、騒音が大きい時間帯に外出する計画を立てる方法が効果的です。在宅勤務の日には、図書館やコワーキングスペースの利用も選択肢に入れましょう。
粉塵対策で重要なのは、施工業者にしっかりとした養生を依頼することです。工事エリアと生活エリアをビニールシートで仕切り、空気清浄機を複数台設置することで拡散を防げます。外出が難しい日はマスクの着用も重要です。
臭い対策の基本は換気ですが、塗装など臭いが特に強い日は外泊を選ぶのもひとつです。消臭剤と空気清浄機の併用も効果的に機能します。
水回り・トイレ・キッチンが使えない期間の乗り越え方
トイレが使えない期間は、公共施設など近くで利用できるトイレを把握しておくだけで心理的な余裕が生まれます。また、施工業者と相談し、仮設トイレの設置を検討する方法もあります。
トイレリフォームについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
キッチンが使えない期間は、冷凍食品やレトルトをあらかじめストックしておくと安心。他にも、カセットコンロで簡単な調理をする方法や、外食やデリバリーを利用する方法も検討してみてください。
浴室が使えない場合は、近隣の銭湯やスーパー銭湯を事前にリサーチしておきましょう。家族で楽しめる温泉施設があれば、リフォーム期間が非日常を味わう機会に変わることもあります。
子どもやペット・高齢者がいる家庭が特に注意すべきポイント
小さな子どもやペットがいる家庭では、工事エリアへの立ち入りを物理的に防ぐことが最優先です。仮設の柵やゲートを設置し、工具や資材に近づけないよう徹底しましょう。
高齢の家族がいる場合は、工事によって一時的に生じる段差や障害物に注意してください。思わぬ転倒リスクにつながるため、手すりの仮設置や滑り止めマットの配置について施工業者と事前に相談しておきましょう。
ペットは騒音や見知らぬ人の出入りによって、大きなストレスを感じてしまうこともあります。工事期間中は親戚や知人に預けることも選択肢のひとつです。
リフォーム中の生活を守るため事前に決めておくべきこと

「生活動線の確保」チェックリスト
リフォーム開始前に、生活に必要な動線が確保できているか確認しておきましょう。まず、玄関から各部屋への移動経路が工事で遮断されないか、遮断される場合は代替ルートがあるか。次に、トイレ・洗面所・キッチンなど必須設備へのアクセスが可能か、不可能なら代替手段が整っているか。そして荷物の一時保管場所や、職人の休憩スペースと生活エリアが明確に分離されているかも確認が必要です。
工期・作業時間帯・進入ルートの取り決め方
工事前には、詳細なスケジュールを業者と共有しておくことが重要。工期だけでなく、毎日の作業開始・終了時間や休憩時間まで明確にしておきましょう。在宅勤務やオンライン授業がある場合は、静かな時間帯を確保してもらう交渉も必要になります。
また、玄関からなのか、勝手口や窓から資材を搬入するのかといった、業者の進入ルートも事前に取り決めておきましょう。生活エリアをできるだけ通らないルートを設定することで、プライバシーの確保や養生範囲の最小化につながります。
仮設トイレ・養生・搬出経路など業者に依頼できる範囲
施工業者には仮設トイレの設置が可能かどうか、費用はどの程度かを事前に確認しておくと安心です。養生については、工事エリアだけでなく廊下や階段などの移動経路全体を保護してもらうよう依頼します。粉塵が生活エリアに入り込まないよう、エアコンの吹き出し口や換気扇の養生もあわせてお願いしましょう。
資材の搬出入経路と時間帯も調整できます。早朝・深夜を避けることは近隣への配慮にもつながるため、計画段階からしっかり業者と擦り合わせておきましょう。
住みながらリフォームのよくある質問

住みながらフルリフォームは可能?
技術的には不可能ではありませんが、現実的にはおすすめできません。フルリフォームは複数箇所を同時に施工するため、騒音や粉塵が長期にわたって発生し、日常生活への影響が避けられないからです。
それでも住み続けたい場合は、工程を2〜3段階に分割し、数ヶ月単位で間隔を空ける方法もありますが、工期は大幅に延びると覚悟しておきましょう。
在宅勤務でもいける?
工事の内容次第です。壁紙の張替えや設備交換など、比較的静かな作業が中心であればノイズキャンセリングヘッドホンで乗り切れることもあります。一方、解体工事や大工作業が入る日は、オンライン会議に支障が出るほどの騒音が発生します。
工事スケジュールを事前に把握したうえで、音が大きい日は図書館やコワーキングスペースへ移動するなど、柔軟に対応するのが得策です。
キッチンが使えない日はどうする?
キッチンをリフォームする場合は、事前準備が乗り越える鍵になります。冷凍食品やレトルトをあらかじめストックし、カセットコンロで簡単な調理ができる環境を整えておきましょう。外食やデリバリーを活用する場合は、その分の予算を工事前に確保しておくと安心です。
仮住まいが必要な目安は?
工事期間が2週間以上で、かつ水回り設備の大半が同時に使えなくなる場合は、仮住まいを真剣に検討すべき段階です。全面リフォーム・スケルトンリフォーム・大規模な間取り変更・水回り全体の同時施工などが、代表例として挙げられます。
工期が短くても、小さな子どもやペット、高齢者や体調に不安がある方がいる家庭では、無理をせず仮住まいを選ぶほうが結果的に安心です。
まとめ
住みながらリフォームができるかどうかは、工事の内容と規模によって大きく異なります。水回りの部分交換や内装の張替えのように、短期間で完了し代替手段が確保できる工事であれば、居住しながらの施工は十分に可能です。さいたま市・熊谷市周辺でリフォームをご検討の方は、現地状況を見た上で住みながら計画を作ることも可能です。
費用を抑えたい気持ちは当然ですが、全面リフォームや設備が長期間使えなくなる工事では、生活の質を守る意味でも仮住まいを視野に入れましょう。無理に住み続けて家族の健康や生活リズムを崩しては本末転倒です。家族構成や暮らし方をしっかり踏まえたうえで、適切な選択をすることが大切です。
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