埼玉県さいたま市を拠点に、年間100軒以上のリフォーム工事をおこなっている総合リフォーム会社ISMです。

今回は、タイル張りの在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームを行います。在来からユニットバスへのリフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください!

「そもそも在来工法の浴室って何?」

「在来からユニットバスリフォームはどのくらいの費用や時間がかかるの?」

そんな疑問を持っている方もいるでしょう。今回の記事では、在来工法浴室についてや在来→ユニットバスへのリフォームの概要についてもご紹介しています!

では早速見ていきましょう。

在来工法の浴室のリフォームの基本情報 

お客様が元々使われていた在来工法の浴室リフォームについての基本情報をご紹介します。

在来工法の浴室は、現場で職人が作るオーダーメイドの浴室です。広さや形状、素材を自由に設計でき、個性的な空間やデッドスペースの有効活用、バリアフリーにも対応しやすいのが特徴です。部分的な修理や交換も比較的容易です。

しかし、古い在来工法の浴室だと、断熱性や気密性が低い場合があり、タイル目地などの掃除に手間がかかることもあります。防水処理が不十分だと水漏れのリスクもあるでしょう。

古くなってくると床や壁のタイルがかけたり、汚れが目立ったりすることもあるため、ユニットバスへのリフォームを行う方も多いです。

ユニットバスへリフォームするメリット・デメリット

ユニットバスへリフォームすることで、さまざまなメリット・デメリットが生じます。

メリット

ユニットバスのメリットを以下に挙げました。

  • 工場で規格化された製品のため、品質が安定している
  • 断熱性や気密性に優れている
  • 冬場の寒さやヒートショックのリスクを軽減できる
  • 光熱費の節約にも繋がる
  • 防水性能も高く、水漏れの心配が大幅に減少する
  • 掃除がしやすい素材が使われているため
  • 日々のメンテナンスの負担を減らせる
  • 工期が短く、在来工法のリフォームに比べて比較的早く新しい浴室を利用できる

上記のようにユニットバスに交換することで、さまざまなメリットが得られます。

デメリット

一方で、ユニットバスへの交換リフォームにはデメリットもあります。

  • 規格化されているため、デザインやサイズ、間取りの自由度は在来工法より低い
  • 既存の浴室の形状によっては、設置が難しい
  • デッドスペースが生じる可能性もある
  • グレードの高い製品を選ぶと費用が高くなる
  • 部分的な修理や交換はメーカー指定のものになるため、費用面・自由度に制約が生じる

上記のようなデメリットがあるので、前もって確認するようにしましょう。

在来工法からユニットバスへリフォームした場合

在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームを行う場合にかかる費用と工事日数は以下の通りです。

費用:150〜250万円程度

工事日数:1週間〜10日程度

昨今の物価上昇と人件費上昇により、ここ数年でリフォーム価格も値上がりしてきており、在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームにも上記の金額がかかってきます。

在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームでは、まず在来工法の解体から始まります。解体に時間と費用がかかるだけでなく、解体して剥き出しになった下地や躯体が傷んでいたり、欠陥があれば補修しなければなりません。その場合、費用や工事日数が上記よりも長くなる可能性もあります。

在来工法の浴室をリフォームする場合の注意点

在来工法の浴室をリフォームする際には、ユニットバスへのリフォームとは異なる注意すべき点がいくつか存在します。これらの点を事前に把握しておくことで、スムーズなリフォームを実現し、後悔のない浴室へと生まれ変わらせることができます。

劣化箇所があると追加で費用・工期がかかる

先にも説明しましたが、在来工法の浴室を解体して剥き出しになった躯体や基礎、下地に劣化箇所があれば、補修しなければなりません。その場合、追加の費用がかかり工期が長くなります。

既存窓を残すかどうかの相談が必要

在来工法の浴室には窓が設置されていることが多いです。しかし、リフォームの際にこの窓をどうするか検討する必要があります。

既存の窓を残す場合、断熱性の低い1枚でできた単板ガラス だと、冬場の寒さや結露の原因となる可能性があります。また、窓枠の劣化が進んでいる場合もあり、放置すると隙間風や雨漏りの原因にもなるでしょう。

窓を交換する場合は、断熱性の高いペアガラスや二重窓への変更を検討しましょう。ただし、窓の交換も別途費用がかかるため、予算との兼ね合いを考慮して業者と相談してくださいね。

浴槽・浴室・ドアの寸法・サイズを確認する

在来工法の浴室は、一つひとつサイズが異なるため、新しい浴槽や洗い場、ドアなどを選ぶ際には、既存の寸法をしっかりと測らなければなりません。

特に浴槽のサイズは、快適な入浴体験に直結するため、実際にショールームなどでサイズ感を確認することをおすすめします。また、ドアの種類(開き戸、折れ戸、引き戸など)や開口部のサイズも確認し、使い勝手の良いものを選びましょう。

活用できる補助金を探す

浴室のリフォームは、省エネ性能の向上やバリアフリー化など、特定の条件を満たす場合に補助金制度を利用できる可能性があります。

例えば、高断熱浴槽の導入や手すりの設置などは、補助金の対象となることがあります。

自治体や国の補助金制度を事前に調べたり、リフォーム会社に相談したりしてみましょう。

状況によってはユニットバスが設置できないケースもある

在在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームを検討している場合でも、浴室の構造や搬入経路によっては、ユニットバスが設置できないケースがあります。例えば、以下のような理由の場合、ユニットバスが搬入できずにリフォームを断念しなければならない可能性も。

  • 間口が狭い
  • 天井が低い
  • 階段の形状が特殊 など

事前に業者に現地調査をしてもらい、設置の可否やリフォームプランについて確認しておく必要があります。

複数の業者に見積もりをとって比較検討する

在来工法の浴室リフォームは、業者によって提案内容や費用が大きく異なることがあります。そのため、必ず複数の業者から見積もりを取り、それぞれの提案内容、費用、保証などを比較検討することが重要です。

安さだけで業者を選ぶのではなく、実績や評判、担当者の対応なども確認し、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

ユニットバスと同時工事がおすすめのリフォーム

ユニットバスと同時工事がおすすめのリフォームには以下の3つがあります。

  • 給湯器の交換
  • 浴室の窓交換
  • 洗面脱衣室の内装変更

リフォームに合わせて給湯器を交換することで、より快適なお風呂を実現できます。省エネ性能の高いものに交換すれば光熱費の節約も可能です。

先ほどもお伝えしたように、単板の窓ガラスからペアガラスなどの断熱性能の高い窓に変更することで、断熱効果が高まりカビや結露が発生しにくくなります。

また、浴室のリフォームに合わせて洗面脱衣室の壁紙や床材を変更したり、収納スペースや照明を交換・見直しすることで、より快適にお風呂が楽しめるようになるでしょう。

ちなみに、今回は浴室に加えて洗面脱衣室の壁紙を一部リフォームしています。

ちなみに、今回は浴室に加えて洗面脱衣室の壁紙を一部リフォームしています。

【施工事例】築30年超えのタイル風呂のリフォームを紹介

ここからは築30年超えのタイル風呂のリフォームをご紹介します!こちらのお家は築30年以上経過しており、お風呂もかなり古くなっていたことから、リフォームを決意されました。

お風呂リフォームをしてくれる業者を探していましたが、当社のYouTubeを見てくださり、「ここにリフォームをお願いしたい!」と思い、当社にお問い合わせいただいた次第です。

では、早速施工前の状態から、工事の工程を見ていきましょう。

1.施工前の状態

いつもお客様は綺麗にお風呂掃除をされていたので、カビが少なくピカピカなお風呂でした。

しかし、よく見ると浴室の隅や壁との継ぎ目部分に黒いカビが溜まってます。また、タイルでできた壁や床は冬になるとひんやりと冷え込み、ステンレスのお風呂も保温性があまりないことからお湯が冷めやすいです。

さらにこちらの浴室の床は段差になっています。この段差で転倒する心配もあるためフラットな床にしたいとお客様は考えていました。

2.解体

まずは、解体前に浴室の現状把握から行います。専属大工のモトキさんに来ていただき、解体に際して注意しなければならないことや、給湯リモコンの設置場所などを確認しました。

また、洗面脱衣所の壁紙も新しくします。同じホワイト系の色で変更予定です。

工事は、タイルの在来工法浴室の解体から始まります。当社の代表岩崎も解体作業に参加しました!

まずはタイル壁と床を重機やハンマーを使ってガンガン解体していきます。

タイル壁を剥がしていくと胴縁(建築物の壁や天井、床などの下地材として使われる細長い横架材)が見えてきました。

このタイルを剥がす作業がかなり大変で、少しの時間で岩崎も汗だくになりました・・・。

しかし、たった1日の作業で壁や天井、床の解体はほとんど終わりました。

断熱材は入っておらず、冬はきっととても寒かったのだろうと想像できます。

この解体作業で、予想外に時間がかかった作業がありました。それはサッシの解体作業です。

バールを使ったり隙間をのぞいたりして試行錯誤した結果、どうにか外すことに成功しました。

しっかりとはまっていたそうで外すのに手間がかかったようです。

3.水道・電気・排水・土間打ち

解体は1日目でほとんど終了。ユニットバスが入る前に、水道・電気・排水・土間打ち作業をやっていきます。

在来工法の浴室を解体した後の作業を解説します。

まずは、給排水管の移設・新設です。システムバスの仕様に合わせて、給湯・給水管の位置や高さを調整したり、新しい配管を設置したりします。排水管も同様に、システムバスの排水口に合わせて位置を調整・接続します。

次に、電気配線の移設・新設。照明や換気扇、浴室暖房乾燥機などの電気設備に合わせて、配線を移設したり、新しい配線を壁や床下に通したりします。アース線の接続も忘れずに行います。

次に換気ダクトの設置です。換気扇を設置する場合は、外部へ排気するための換気ダクトを設置します。既存の換気口を利用する場合もありますが、位置やサイズが合わない場合は新しいダクトを設けます。

さらに、土間打ち(コンクリート基礎の打設)も行います。在来工法の浴室は、床下が土のままの場合や、簡易的な基礎の場合があります。システムバスは水平で安定した基礎の上に設置する必要があるため、コンクリートを流し込んで強固な基礎を作らなければなりません。この作業を土間打ちと呼びます。

以上の工程を終えるとようやくユニットバスを設置することが可能となります。

4.ユニットバスの設置

いよいよユニットバスの設置です。今回お客様が選ばれたのは、タカラスタンダードの「グランスパ」。ホーローを多用した、お手入れのしやすさが魅力のシステムバスです。

お手入れがしやすく、見た目も美しいホーローパネルを設置していきます。お客様も、職人さんの作業を見守っていらっしゃいました。

在来工法の浴室の時は窓がありましたが、ユニットバスへのリフォームで窓はなくしました。これにより、浴室内の保温性も上がります。ホーローの浴槽とパネル、床のタイルにより断熱性能も抜群なので、冬でもお湯が冷めにくく快適な入浴を楽しめます。

5.洗面脱衣室の内装工事

洗面脱衣室は、浴室の面の壁紙のみ張り替えることになっていました。

Before

After

事前に古い壁紙を剥がし、新しい壁紙を施工。一面だけですが清潔感のある美しい仕上がりになりました。壁紙の施工は岩崎が自ら行いました。

6.工事完了の報告・お客様の評価

最後に、お客様への工事完了のご報告です。

お客様は、今回タカラスタンダードの「グランスパ」を選ばれました。せっかくなので、その理由を聞いてみました。

「掃除のしやすさやメンテナンス性の高さが決め手でした。少し価格は高かったですが、長期的に考えるとコスパが良いと思っています」

お客様はYouTubeでしっかりと勉強していただいており、タカラスタンダードの高品質な製品に惚れ込んでいたという感じです。

今日から使っていただき、10年・20年と長く愛用していただきたいですね。

最後に「目地のところはしっかりとお掃除してください」というアドバイスをさせていただきました。

「皆さんよく仕事をしていただき、人柄も良くて、本当にお願いしてよかったと思いました」と、にっこり笑っておっしゃっていただけました。

まとめ

今回は、在来工法浴室からユニットバスへのリフォームについて徹底解説し、施工事例もご紹介しました。

今回紹介した施工事例に関しては、ぜひYouTubeでもご覧ください!

【激変!】築30年超のタイル風呂を大改造リフォーム!【タカラスタンダード】

解体作業やユニットバスを設置するための下地処理など、大変な作業の多いリフォームです。費用も工期もかかるため、工事をためらう方もいるかもしれません。しかし、最新のユニットバスは非常に性能が高く、きっと「リフォームしてよかった!」と心から思えるでしょう。

そんなお客様に満足いただけるリフォームを、当社も行っております。

当社は、さいたま市だけでなく、埼玉県・東京都・神奈川県・千葉県でもリフォームを承っております。

また、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡くださいね。

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