レンジフードについて、「吸引力が弱くなった!」「運転中の音が気になる…。」そんな悩みを抱えていませんか? レンジフードのリフォームは、これらの問題を解決し、料理時間を快適なものに変えてくれます。
この記事では、レンジフードリフォームの費用相場から、最新の便利機能、失敗しないための注意点、補助金制度まで、リフォームを検討する上で知っておきたい情報を詳しく解説します!リフォームすべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
レンジフードリフォームの費用相場

レンジフードのリフォーム費用は、選ぶ機種のグレードや工事内容によって大きく変動します。ここでは、一般的な費用相場とその内訳、さらに費用を抑えるためのポイントについて掘り下げていきます。
費用相場と内訳を解説
レンジフードのリフォームにかかる総費用は、主に本体代と工事費、諸経費の3つの要素で構成されます。費用総額の目安は、10万円から25万円が相場です。内訳は以下の通りです。
- 本体代: 5万円~20万円以上。シンプルなモデルから、自動洗浄機能やデザイン性に優れた高機能モデルまで幅広い価格帯が特徴。
- 工事費: 3万円~5万円。既存レンジフードの撤去、新しいレンジフードの設置、ダクト接続、電気配線工事などにかかる費用です。
- 諸経費: 5,000円~1万円程度。古いレンジフードの処分費用や、業者の交通費などが含まれます。
費用が高くなりやすいケースと節約のポイント
リフォーム費用が高くなる主な要因は、特殊な工事が必要になる場合です。
例えば、既存レンジフードと新しいもののサイズが合わず、壁の補修や換気ダクトの位置変更が必要になると、追加費用が発生します。また、排気口の形状が特殊な場合や、高層マンションなど搬入が困難な場合も、工事費が割増になることがあります。
費用を抑えるには、まず複数の業者から相見積もりを取ることが最も重要です。同じ工事内容でも、業者によって費用は大きく異なります。また、本体価格が比較的安価なモデルを選ぶことも節約につながりますが、機能性やお手入れのしやすさといった長期的なメリットも考慮することが大切です。
マンション・戸建てでの費用の違い
マンションと戸建てでは、リフォーム費用に違いが生じることがあります。
マンションでは、レンジフードの排気は共用部の排気口に接続されています。このため、換気システムに影響を及ぼすような大きな変更には、管理組合の承認が必要になる場合があります。また、工事時間や音、振動などに制約があるため、戸建てに比べて工事期間が長くなったり、費用が割高になったりするケースがあります。
一方、戸建てでは、排気ダクトの延長や位置変更など、比較的自由にリフォーム計画を立てることができます。ただし、既存のレンジフードが窓に直接排気する「窓排気」の場合、新たに壁に穴を開ける工事が必要となり、費用が高くなることがあります。
換気扇・レンジフードの選び方

レンジフードは、デザインや掃除のしやすさなど、様々な観点から選ぶことが重要です。ここでは、レンジフード選びのポイントを詳しく解説します。
ファン(換気扇)のタイプで選ぶ
換気扇のファンは、主に「プロペラファン」と「シロッコファン」の2種類に分けられます。
- プロペラファン: 換気扇タイプ。扇風機のような羽根が直接空気を排出するため、構造がシンプルで安価。屋外に面した壁にしか設置できない。
- シロッコファン: 筒状の羽根が遠心力で空気を吸い込み、ダクトを通して屋外に排出する。ダクトを介するため設置場所を選ばず、安定した換気能力が魅力。
レンジフードのタイプで選ぶ
レンジフードの形状は、主にブーツ型・スリム型・フラット型の3種類が一般的です。
ブーツ型 | 最も一般的なタイプ。シンプルな構造で安価だが、本体が大きく圧迫感があり、内部の掃除がしにくい。 |
スリム型 | 薄くスリムなデザインでキッチンがすっきり見える。内部に凹凸が少ないため、拭き掃除がしやすく、お手入れが簡単。 |
フラット型 | 天井の低い場所やスペースが限られるキッチンに適している。コンパクト設計のため設置がしやすいが、フィルターの掃除やメンテナンスの手間がかかる。 |
なお、メーカーによっては「ファルコン型」と呼ばれる派生タイプもあります。低い位置に設置できるため、掃除のしやすさやデザイン性を重視する方に選ばれています。
ファルコン型:曲線的なデザインが特徴であり、低い位置への設置が可能。デザイン性や掃除のしやすさに優れている。
自動洗浄機能や静音性など機能性で選ぶ
使い勝手を左右する、便利な機能にも注目しましょう。
レンジフードの機能の中で、特に人気なのが自動洗浄機能です。ボタン一つでファンを自動で洗浄してくれるため、面倒な掃除の手間を大幅に減らせます。油汚れがこびりつく前に定期的に洗浄することで、換気効率も高く保つことができます。
また、静音性も重要なチェックポイントです。最新モデルは静音設計がされており、運転音を大幅に抑えたものもあります。調理中の騒音が気になる方は、ぜひ注目したいポイントです。
その他にも、調理に合わせて風量を自動で調整する機能や、LED照明、コンロと連動して運転する機能など、さまざまな機能があります。ご自身のライフスタイルに合わせて、必要な機能を選ぶことが大切です。
交換・リフォームのタイミング

レンジフードの寿命は、使用頻度やメンテナンス状況にもよりますが、おおよそ10年から15年が目安。以下のような症状が出始めたら、放置せず早めの修理・交換をおすすめします。
レンジフードの寿命や交換目安は?
次のような症状が見られたら、レンジフードの交換時期のサインです。
- 換気能力が低下し、煙や匂いが部屋にこもる
- 「キュルキュル」「ガラガラ」といった異音がする
- 運転中に振動が大きくなった
- スイッチが効かない、または反応が鈍い
- 油汚れがひどく、掃除をしても落ちにくい
これらの症状は、内部のファンやモーターが劣化しているサインです。放置すると故障の原因になったり、換気効率が悪化したりする可能性があります。
最新モデルに交換するメリット
古いレンジフードを最新モデルに交換するメリットは、日々のメンテナンスが楽になることです。
油汚れを自動で洗浄してくれる「自動洗浄機能」や、汚れがつきにくい「ファンフィルターレス」といった最新機能を搭載した商品など、各メーカーにさまざまな商品が揃っています。
さらに、少ない電力で効率的に換気を行うため、省エネにもつながる点も嬉しいポイントです。
リフォーム業者選びと見積もり比較のコツ

レンジフードのリフォームを成功させるには、信頼できるリフォーム業者を選ぶことが重要です。
信頼できるリフォーム業者選びの方法
信頼できる業者を見つけるためには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 施工実績と評判
ウェブサイトで施工事例やお客様の声をチェックしましょう。実際にリフォームした人の口コミは、業者の信頼性を判断するうえで役立ちます。
- 専門知識と経験
担当者がレンジフードの知識を豊富に持っているか確認してください。ホームページで担当者のプロフィールや顔写真、保有資格などを確認できると、より安心です。
- 見積もり
金額だけでなく、工事内容や材料費の内訳が詳しく記載されているか確認しましょう。
見積書で確認すべき費用内訳とポイント
見積書を受け取ったら、必ず内容を細かく確認しましょう。
本体代、工事費、諸経費など、費用の内訳が明確に記載されているかチェック。特に「一式」といったあいまいな表記がある場合は、担当者に詳細を確認することが大切です。後から追加費用が発生するトラブルを避けるためにも、事前に納得できるまで確認してください。
アフターサービス・保証対応で気をつけたい点
リフォーム後も安心して使用するために、アフターサービスや保証の内容も確認しておきましょう。メーカー保証だけでなく、施工業者の工事保証があるか、保証期間や保証内容が明確に記載されているか、保証書が発行されるかどうかも重要なポイントです。
レンジフードリフォームで失敗しないための注意点

後悔しないレンジフードのリフォームを実現するには、事前の確認と計画が大切です。
サイズや設置環境の事前確認をする
新しいレンジフードがキッチンのスペースにきちんと収まるか、事前に確認しておきましょう。サイズが合わない場合、壁や吊り戸棚の補修が必要になり、予期せぬ追加費用が発生することがあります。
また、レンジフードの高さは法律によって定められているので注意が必要です。
建築基準法によると、コンロなどの火源からレンジフードの下端までの距離は「100cm以下」である必要があります。さらに、消防法では火災予防の観点から、同距離を「80cm以上」と定めています。
したがって、レンジフードはコンロから「80cm以上100cm以下」の範囲に設置しなければなりません。
排気口とダクトの接続状況の確認
レンジフードは屋外の排気口とダクトで繋がっています。排気口の位置や形状が特殊だと、新しいレンジフードのダクトと接続できない場合があります。その際は、ダクトの延長や形状変更が必要になり、追加費用が発生します。工事を依頼する前に、業者に現場調査をしてもらい、正確な状況を把握してもらいましょう。
DIYは専門知識なしでの工事は危険
レンジフードの交換は、電気工事士の資格が必要な専門作業です。「費用を抑えたいから」と安易にDIYを考えると、火災など重大な事故につながる恐れがあります。危険を伴う作業のため、必ず専門業者に依頼してください。
レンジフードリフォームで使える補助金・助成金情報
リフォーム費用を少しでも抑えるために、国や自治体から支給される補助金や助成金を活用できる場合があります。
さいたま市のレンジフードリフォームで使える補助金
さいたま市では、「さいたま市省エネ・断熱住宅普及促進補助金」など、省エネ性能の向上やバリアフリー化を目的としたリフォームに対して、費用の一部を補助してくれる制度があります。(令和7年度は募集を終了しています)
https://www.city.saitama.lg.jp/001/009/015/010/002/p119491.html
補助金活用時に知っておきたい注意点
補助金制度には、申請期間や条件が定められています。工事に着手する前に申請が必要な場合が多いため、必ず事前に申請手続きを行い、承認を得てから工事を始めましょう。
また、補助金の交付には、工事完了後に申請する「完了報告」が必要です。領収書や写真など、必要な書類をそろえる必要があります。
「リフォームが初めてで不安」という方は、補助金制度に関して詳しいリフォーム会社に相談し、リフォームプランを検討してみてください。
よくある質問(FAQ)

レンジフードのリフォームに関して、よくある質問をまとめました。
レンジフードの交換工事はどれくらい時間がかかる?
レンジフードの機種や工事内容によって差はありますが、一般的なレンジフードの交換工事はおおよそ3〜4時間程度で完了します。ただし、別のタイプへの交換や、排気ダクトの調整が必要な場合は、半日〜1日かかることもあります。
IHクッキングヒーターと同時にリフォームする場合の費用は?
IHクッキングヒーターとレンジフードを同時にリフォームする場合、それぞれの工事費用に加えて、セット割引が適用される場合があります。また、色やデザインを統一することで見た目の美しさもアップするのも魅力です。
レンジフード交換で電気工事や配線工事は必要?
レンジフードの交換には、必ず電気工事が伴います。新しいレンジフードの機種によっては、コンセントの形状や電圧が異なる場合があるため、配線工事が必要となることがあります。これらの工事は、電気工事士の資格を持つ専門家が行う必要があります。
【まとめ】
レンジフードのリフォームは、キッチンの快適性を大きく向上させるだけでなく、日常の家事負担を軽減し、省エネにもつながる賢い選択です。
レンジフードは10年以上使うと故障の頻度も増えるため、この記事で解説した、選び方や交換のタイミングを参考に、新しい機器に交換することも併せて検討してみてください。
レンジフードのリフォームを成功させるためには、事前の情報収集や専門業者との連携が不可欠です。複数の業者から見積もりを取り、納得のいくプランで理想のキッチンを手に入れましょう。
