トイレリフォームを検討する際、「できるだけ費用を抑えたい」「補助金が使えるなら活用したい」という方が多いのではないでしょうか。

さいたま市では、高齢者や障害のある方の住環境改善を目的とした制度や、国の省エネ支援策など、条件を満たせばトイレリフォームに使える補助金が用意されています。ただし、制度ごとに対象者・工事内容・申請手順が異なり、正しく理解しないと補助を受けられないケースも少なくありません。

本記事では、2026年時点で利用できる主な制度を整理し、申請の流れや注意点までを分かりやすく解説します。制度を正しく使うことで、費用を抑えながら、将来を見据えたトイレリフォームにつなげることができますので、ぜひ参考にしてください。

さいたま市で使える主なトイレリフォーム補助金制度

さいたま市でのトイレリフォームに活用できる制度は、主に以下の4つです。

介護保険住宅改修制度

「介護保険住宅改修制度」は、要介護または要支援認定を受けている方が住む家をリフォームする場合、最も優先的に検討すべき制度です。

対象工事:以下の6種類の工事内容が対象となります。

  • 手すりの取付け
  • 段差の解消(浴室、トイレ、玄関等の段差など)
  • 床材の変更(滑り防止や移動の円滑化のため)
  • 扉の取替え(開き戸から引き戸への変更など)
  • 便器の取替え(和式便器から洋式便器への変更など)
  • その他、上記に付帯して必要な工事

補助金額:支給限度基準額は、要介護度に関わらず一人につき合計 20万円まで。20万円の範囲内であれば、数回に分けて利用することも可能です。 被保険者の負担割合(1割〜3割)に応じた金額を支払い、上限を超えた費用については全額自己負担となります。

注意点:事前申請と承認が前提となるため、必ず工事前に相談が必要です。申請前に契約や着工をしてしまうと、原則として補助が受けられません。

重度身体障害者(児)居宅改善整備費補助事業

「重度身体障害者(児)居宅改善整備費の補助」は、身体障害者手帳(原則1・2級)を持つ方や、そのお子さんがいる世帯が対象です。介護保険と異なり、年齢や要介護認定の有無に左右されない点が特徴です。一方で、所得制限や障害等級などの要件が設定されています。

対象工事: 障害の特性に応じたトイレの拡張、車いす対応への変更など。

補助金額:改善費用の3分の2(上限30万円)となります。

注意点:事前申請と承認が前提となるため、必ず工事前に相談が必要です。申請前に契約や着工をしてしまうと、原則として補助が受けられません。

介護予防高齢者住環境改善支援事業

介護予防高齢者住環境改善支援事業」は、さいたま市独自の高齢者向けの住環境改善支援制度です。この制度は、転倒リスクを低減し、要介護・要支援状態にならないための住宅改修費用を補助することを目的としています。

対象者:以下のすべての条件を満たす方が対象です。

  • さいたま市内に1年以上居住し、在宅で生活している65歳以上の方
  • 介護保険の認定(要介護・要支援)を受けていない、かつ申請もしていない方
  • シニアサポートセンター(地域包括支援センター)等が実施する「基本チェックリスト」の結果、介護が必要になるおそれが高い(事業対象者)と認められた方
  • 介護保険料を滞納していない方

対象工事:介護保険の住宅改修に準じた、以下の工事が対象です。

  • 手すりの取付け
  • 段差の解消(浴室、トイレ、玄関等の段差など)
  • 床材の変更(滑り防止や移動の円滑化のため)
  • 扉の取替え(開き戸から引き戸への変更など)
  • 便器の取替え(和式便器から洋式便器への変更など)
  • その他、上記に付帯して必要な工事

補助金額:本人の所得(介護保険料の段階)によって異なります。

  • 第1段階・第2段階の方:対象経費の全額(上限 15万円)
  • 第3段階〜第15段階の方:対象経費の3分の2(上限 10万円) 

※過去にこの制度を利用したことがある場合は、残額の範囲内となります。

注意点:この制度は、介護保険の住宅改修費支給(上限20万円)が使えない方が対象です。年度ごとに予算枠が決められており、申請件数が多い年は早期に受付が終了することもあります。検討段階から情報収集を進めておくことが大切です。

みらいエコ住宅2026事業

みらいエコ住宅2026事業」は、省エネ性能を高めるリフォームを国が支援する制度です。この制度は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化や子育て世帯の支援を強化するものです。

対象工事:

・必須工事

  • 開口部の断熱改修(ガラス交換、内窓設置、外窓交換など)
  • 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修(一定量以上の断熱材を使用)
  • エコ住宅設備の設置(節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯器など)

・付帯工事(必須工事を行った場合に限る)

  • 子育て対応改修(家事負担軽減設備、防犯性向上など)
  • 防災性向上改修
  • バリアフリー改修(手すり設置、段差解消など)
  • 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
  • リフォーム瑕疵保険への加入

補助金額:リフォーム工事内容に応じて定める額

注意点:補助額の合計が「5万円以上」から申請が可能です。5万円に満たない場合は、手すりの設置や他の省エネ改修(断熱窓への交換など)と組み合わせる必要があります。

また、キャンペーンに登録しているリフォーム業者に依頼する必要があります。

トイレリフォーム見積もりのチェックポイント

補助金を活用してトイレリフォームを進める場合、見積もり段階で確認すべきポイントがいくつかあります。

補助金制度には細かな条件が設けられており、内容を正しく把握していないと「工事後に対象外だった」と気づくケースも少なくありません。

ここでは、見積もりを確認する際に特に意識しておきたい点を順番に整理していきます。

対象となる工事内容かどうか

まず確認したいのは、その工事が補助金の対象になるかという点です。

補助金は、すべてのトイレ工事に使えるわけではありません。制度ごとに「何のための改修か」という目的が明確に定められているのです。

見積書を見る際は、工事項目が一式でまとめられていないかをチェックしましょう。対象工事と対象外工事を分けて記載してもらうことが重要になります。

条件付きで対象になる工事も

一方で、最初は対象外に見える工事でも、条件次第で認められるケースがあります。

たとえば、床の張り替えは単なる内装変更では対象になりませんが、段差解消や滑り防止といった安全性向上が目的であれば補助対象に含まれる場合があります。

対象外となるケースと見落としがちな注意点

対象外になりやすい工事も把握しておく必要があります。

デザイン性を重視した内装変更や、高級設備へのグレードアップは補助金の趣旨から外れることが多いです。また、工事内容が適切でも、手続きの順番を間違えると補助が受けられなくなってしまうため、注意が必要です。

持ち家と賃貸で変わる対象範囲の違いとは

住まいの形態によっても注意点は変わります。

賃貸住宅の場合、ほとんどのケースで大家の同意書が必要です。さらに原状回復が前提となる工事は、制度によっては補助対象外になることも。賃貸でリフォームを検討している場合は、見積もりを取る前に確認しておくと安心です。

見積もりを依頼する際、優良なリフォーム業者を選ぶことがリフォームで成功させるためのポイントです。業者の選び方のポイントは、こちらのリンクの記事をご参考ください。

さいたま市のトイレリフォーム補助金申請の流れ

見積もり内容を確認できたら、次は申請の流れを把握しておきましょう。

ステップ1:役所の窓口で確認

最初に行うのは、区役所や福祉担当窓口での制度確認です。自分の状況で利用できる補助金があるかを整理します。この段階で対象外とわかれば、不要な見積もり取得や業者探しを避けることができます。

ステップ2:補助金対応の実績がある業者から見積もり取得

制度の対象になりそうだとわかったら、補助金対応の実績がある業者に見積もりを依頼しましょう。補助金に不慣れな業者の場合、書類不備や記載ミスが起こりやすいため注意が必要です。実績の有無は事前に確認しておくことをおすすめします。

ステップ3:事前申請書を提出

見積書や理由書など、必要書類をそろえて事前申請を行います。書類に不備があると差し戻しになるため、提出前の確認が重要です。(※申請タイミングは制度により異なります。)

ステップ4:承認通知後に工事開始→完了報告

申請が承認されると通知が届きます。工事が完了したら、施工前後の写真や領収書を添えて完了報告を行います。

ステップ5:補助金の振り込み

完了報告の内容に問題がなければ、指定口座に補助金が振り込まれます。

トイレリフォーム補助金のよくある質問

2つの制度を同時に申請できる?申請のタイミングは?

原則として、同一工事への重複補助はできません。ただし工事内容を分けることで併用できる場合があります。

  • 介護保険を利用して「手すり設置」と「段差解消」を行う。
  • みらいエコ住宅2026事業を利用して「節水型トイレへの交換」を行う。

このように、目的(バリアフリーか省エネか)に合わせて対象を分ければ、両方の給付を受けられます。なお、工事が終わった後に補助金があることを知ったとしても、さかのぼって申請することはできません。着工前に「どの補助金を利用するか」を業者と合意し、計画を立てておく必要があります。

トイレの手すりリフォームについては、こちらのリンクの記事もご参考ください。

補助金を使うと総額いくら変わる?(ケース別シミュレーション)

補助金を賢く組み合わせることで、自己負担額を大幅に抑えることが可能です。

ケース1:【介護保険を活用】和式から洋式への全面改修

  • 工事内容:和式から洋式への交換、手すり設置、床の段差解消・床材変更
  • 総工事費:400,000円
  • 補助金活用:介護保険(住宅改修費)を適用
    • 補助対象限度額:200,000円
    • 支給額(自己負担1割の場合):180,000円
  • 最終的な自己負担額:220,000円
    ポイント:介護認定を受けていない場合でも、さいたま市の「高齢者等住環境改善支援事業」を活用すれば、最大10万〜15万円の助成を受けられる可能性があります。

ケース2:【国の補助金を活用】最新の節水型トイレへの交換

  • 工事内容:節水型トイレ(掃除しやすい機能付)への交換 + 手すり1か所設置
  • 総工事費:200,000円
  • 補助金活用:みらいエコ住宅2026事業を適用
    • 節水型トイレ:24,000円
    • 手すり設置:5,000円
    • 合計補助額:29,000円
  • 最終的な自己負担額:171,000円
    ポイント:国の補助金は「合計5万円以上」から申請可能な場合が多いため、内窓設置などの断熱改修や高効率給湯器の交換とセットで行うのが、給付を受けるためのコツです。

以前に補助金を使った場合、再度申請できる?

制度ごとに上限や条件が異なります。たとえば介護保険では、上限額(20万円)に達するまでは、再申請が可能です。

申請中に要介護度が変わったらどうなる?

原則として、「工事費を支払い、領収書が発行された日」の認定状況で判断されます。申請中に区分が変わった(あるいは新規申請の結果が出た)場合、自治体への再届出や書類の差し替えが必要になるケースがあります。

マンションの場合、管理組合への届出は必要?

トイレ内部(専有部分)の工事であっても、排水管の接続や壁の解体、騒音が発生するため、マンションの管理規約で「リフォーム届」の提出が義務付けられています。着工前に規約を確認し、必要な書類を提出しておきましょう。

介護におすすめな過去の施工事例はコチラで紹介しています。

掃除がしやすいトイレに施工しました!

まとめ

さいたま市でトイレリフォームを行う際、補助金制度を正しく理解することで、自己負担を大きく抑えられる可能性があります。制度を利用するのが初めての場合、工事前に制度を確認し、補助金対応の経験が豊富な業者と進めることが大切です。

少しでも不安がある場合は、早い段階で役所や専門業者に相談することが、後悔しないリフォームへの近道になります。

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