毎日の暮らしに欠かせない給湯器。お湯がいつでも使えるのは当たり前…と思っていませんか?

実は、給湯器にも寿命があり、突然の故障は日常生活に大きな支障をきたします。

しかし、「いつ交換すればいいの?」「どんな給湯器を選べばいい?」と疑問に感じている方も多いでしょう。

この記事では、給湯器の寿命や交換時期のサイン、後悔しない給湯器の選び方はもちろん、給湯器交換をきっかけとした水回りリフォームで、より快適でお得な生活を実現する方法まで、詳しく解説します。

給湯器の寿命はいつ?気になる平均年数とサイン

給湯器は毎日使用する設備です。その寿命は誰もが気になるところ。

突然お湯が出なくなるトラブルを避けるためにも、平均的な寿命や交換のサインを知っておきましょう。

種類によって違う?給湯器の一般的な寿命

給湯器の寿命は、メーカーや製品の種類、使用頻度、設置環境などによって異なりますが、一般的には10年程度が目安とされています。これは、経済産業省の資料でも、給湯器の標準的な使用期間が10年とされていることからも伺えます。

しかし、これはあくまで平均であり、使い方次第では10年を大きく超えても問題なく使えるケースもあれば、数年で故障してしまうケースもあります。

こんな症状は要注意!給湯器の寿命が近づいているサイン

給湯器は、完全に故障する前に何らかのサインを出すことがほとんどです。これらのサインを見逃さず、早めに対処することで、突然のお湯トラブルを防ぐことができます。

  • お湯の温度が不安定になる
  • お湯がでなくなった
  • 給湯器から変な音がする
  • リモコンにエラーコードがでている
  • 水圧が弱くなった
  • 給湯器から水漏れしている
  • 追い焚きができない、時間がかかる など

上記のような症状が出ている場合、給湯器が寿命を迎えていたり重大な故障につながったりする可能性があります。

1つでも当てはまる場合、迷わず専門業者に相談しましょう。

寿命を過ぎた給湯器を使い続ける3つのリスク

「まだ使えるから」と寿命を過ぎた給湯器を使い続けることは、以下の3つのリスクに発展する場合があります。

  1. 突然お湯がでなくなる可能性がある
  2. 事故や火災のリスクがある
  3. 修理費用が高額になる

快適な生活を脅かすだけでなく、思わぬ事故や余計な出費につながる可能性もあるため、早めの交換が賢明です。

給湯器交換の最適なタイミングと費用の目安

給湯器の交換は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、「いつ交換すべきか」「費用はどれくらいかかるのか」を知り、計画的に進めることが大切です。

給湯器交換はいつ行うべき?後悔しないための見極め方

給湯器交換の最適なタイミングは、単に「故障したとき」だけではありません。後悔しないための見極め方を知っておきましょう。

まず、前述の通り、給湯器の寿命は約10年が目安です。8年を過ぎたあたりから、いつ故障してもおかしくない時期に入ります。急な故障で慌てないためにも、この時期から交換費用の情報収集や、新しい給湯器の比較検討を始めるのがおすすめです。

また、異音、温度不安定、エラーコードなど、複数のサインが同時に現れた場合は、給湯器全体が劣化している可能性が高いです。部分修理では根本的な解決にならず、すぐに別の故障が発生するリスクが高いため、交換が賢明な判断となります。

光熱費が急に高くなったと感じる場合も、給湯器の不調を疑いましょう。特に、省エネ性能の高い給湯器に交換すれば、ランニングコストを大幅に削減できる可能性があります。

家族が増えると、現状の給湯器の号数では機能が不足する可能性があります。家族構成・ライフスタイルが変わったタイミングも給湯器交換の最適な時期です。

また、給湯器は使用頻度の多い冬に故障しがちです。寒さが厳しくなる前に点検し交換すれば寒い冬も安心して乗り越えられます。長く使用しており、「少し不調が気になるな」と思う方は冬本番が来る前に業者に見てもらいましょう。

給湯器交換にかかる費用はどれくらい?内訳と相場を解説

給湯器交換にかかる費用は、交換する給湯器によってもさまざまです。

大体上記が費用相場となりますが、機能(追い焚き機能の有無、自動湯張り、スマホ連携など)や、壁掛け型・据え置き型といった設置方式によっても価格は変動します。

工事費用とは、既存給湯器の撤去・処分費、新しい給湯器の設置費、配管接続費、電気工事費、ガス工事費(ガス給湯器の場合)などが含まれる費用です。戸建とマンション、設置場所の状況や配管の状況によっては工事費用が高くなるケースもあります。

上記はあくまでも相場です。正確な費用を知るには、必ず複数の業者から見積もりを取ることが重要です。見積もりには、本体価格、工事費用の内訳、諸経費などが明確に記載されているか確認しましょう。

賢く交換!給湯器交換の費用を抑えるコツ

給湯器交換は大きな出費ですが、いくつかのポイントを押さえることで費用を抑えられる可能性があります。

  • 複数の業者から相見積もりを取る
  • メーカーや型番にこだわらない
  • 繁忙期を避けて閑散期に依頼する(その際に値引き交渉もしてみる)
  • 補助金制度やキャンペーンを活用する
  • 不必要な機能は選ばない

これらのコツを実践することで、賢く給湯器の交換費用を抑え、お得に新しい給湯器を導入できます。

失敗しない!新しい給湯器の選び方ガイド

給湯器は一度設置すると長く使うものなので、後悔しない選び方をすることが大切です。ここでは、ご家庭に最適な給湯器を選ぶためのポイントを解説します。

我が家にぴったりの給湯器は?種類と特徴を比較

給湯器には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。ご自宅の状況やライフスタイルに合わせて最適なものを選びましょう。

まず、ガス給湯器は、湯切れせず瞬間的に大量のお湯を供給できる点がメリット。本体価格も比較的安価で、設置スペースも小さいです。エコジョーズを選べばガス代を削減でき、補助金制度も利用可能。ただし、ガス代が高騰するとランニングコストが増える可能性があり、エコキュートより環境負荷は高めです。

次に、エコキュートは、電気代が非常に安く、ガス給湯器より年間4〜7万円程度のランニングコスト削減が見込め、環境負荷も低いです。補助金制度も充実し、停電時にお湯を使える場合もあります。しかし、本体価格が高く、貯湯タンクの設置スペースが必要で、湯切れするとお湯が使えるまでに時間がかかり、大掛かりな設置工事が必要となることもあります。

最後に電気温水器は、エコキュートより本体価格が安価で、ガス給湯器よりもランニングコストが抑えられる場合があります。しかし、エコキュートに比べると電気代は高くなり、貯湯式のため湯切れを起こすと、お湯が再び使えるようになるまで時間がかかります。

以上のことから、以下の方にそれぞれの給湯器をおすすめします。

ご自宅のエネルギー供給状況(都市ガス、プロパンガス、電気)や、設置スペース、そして重視するポイント(初期費用、ランニングコスト、環境性能)を考慮して、最適な給湯器の種類を選びましょう。

家族構成やライフスタイルに合わせた号数・機能の選び方

給湯器の種類を選んだら、次に重要なのが「号数」「機能」の選択です。これらが適切に選べていないと、お湯が足りなかったり、無駄な出費につながったりします。

まず、給湯器の「号数」とは、「水温+25℃」のお湯を1分間に何リットル出せるかを表す数値です。例えば、24号の給湯器は、水温から25℃上昇したお湯を1分間に24リットル供給できる能力がある、という意味です。

迷ったら、少し大きめの号数を選んでおくと安心です。特に冬場は水温が低くなるため、同じ号数でも夏場より供給できるお湯の量が少なくなります。

また、給湯器には以下のようにさまざまな便利機能があります。ご自身のライフスタイルに合わせて本当に必要な機能を選びましょう。

  • 給湯専用(お湯を出すだけのシンプルなタイプ)
  • オートタイプ(自動湯はり)
  • フルオートタイプ(オートタイプに加えて、自動で足し湯をしたり追い焚きを行ったりする機能を搭載したタイプ)
  • 追い焚き機能(お湯を温め直す機能)
  • 自動湯張り機能(自動で設定した湯量でお湯張りする機能)
  • ピークカット機能(電力需要がピークに達する日中昼間にエコキュートがフル稼働しないように使用量を制限する機能)
  • 配管洗浄機能  など

欲しい機能を組み合わせることで、より快適に給湯器を使えるようになります。

長期的に見てお得!省エネ性の高い給湯器を選ぶメリット

給湯器の導入費用だけでなく、長期的に見てお得なのが「省エネ性の高い給湯器」です。初期費用は高めでも、日々のランニングコストを大きく削減できるため、トータルで考えるとメリットが大きいです。

エコジョーズやエコキュートを使えば、光熱費を大幅に削減できる可能性があります。省エネ給湯器を選ぶことで以下のようなメリットがあります。

  • 毎月の光熱費を抑えられるなど、ランニングコストを大幅削減できる
  • CO2排出量の削減など地球環境に貢献できる
  • 補助金などの経済的な優遇措置を利用でき、初期費用を負担軽減できる
  • 故障しにくい設計、より快適な湯量・湯温のコントロール機能が充実しているなど最新の給湯器には安心感・快適性がある

給湯器の耐用年数である10年を考えると、月々の光熱費の差は馬鹿になりません。以下に電気温水器、ガス給湯器、エコジョーズ、エコキュートをそれぞれ使った場合の光熱費を比較してみました。

  • 従来の電気温水器:1,570,000円/10年間(電気代)
  • 従来のガス給湯器:1,165,700円/10年間(ガス代)
  • エコジョーズ:980,460円/10年間(ガス代)
  • エコキュート:372,000円/10年間(電気代)

上記のように、エコキュートに交換することで従来の電気温水器の1/5にまで光熱費を削減できます。これはかなり大きな差ですね。

初期費用だとエコキュートは高額です、しかし、長期的な視点に立って、省エネ性の高い給湯器を選ぶことが、結果として家計に優しく、地球にも優しい選択と言えるでしょう。

給湯器交換は絶好のチャンス!水回りリフォームで快適生活を実現

給湯器の交換は、単に給湯器を新しくするだけでなく、水回り全体のリフォームを考える絶好の機会です。給湯器と合わせて水回りをリフォームすることで、より快適で機能的な空間を実現できます。

なぜ給湯器交換がリフォームの良いきっかけになるの?

給湯器交換が水回りリフォームのきっかけとして最適なのには、いくつかの理由があります。

  • 工事の手間を一度に済ませられる
  • 費用を抑えられる可能性がある
  • 最新の設備と相乗効果を発揮

給湯器交換は、単なる設備の更新ではなく、暮らしをより快適にするためのステップアップだと捉えることができます。

給湯器交換とセットでおすすめ!人気の水回りリフォーム

給湯器の交換をする際、他の水回りリフォームを行うのはいかがでしょうか。

例えば、浴室は給湯器と密接に関わっているので一緒にリフォームすることをおすすめします。最新のユニットバスで快適なお風呂タイムを過ごせることはもちろんですが、今の給湯器にない追い焚き機能やお湯はり機能を追加すればより快適なバスタイムを楽しめます。

また、一緒に浴室暖房乾燥機を導入するのも良いでしょう。冬場のヒートショック対策や室内干しに役立ちます。メーカーの商品によっては給湯器と連動し、お風呂を沸かす時に一緒に浴室を温め、寒さを感じずに入浴できる機能もあります。より充実したお風呂タイムを過ごしたい方は、ぜひ給湯器と一緒に浴室のリフォームも検討しましょう。

次にお湯を使う頻度の多いキッチンや洗面化粧台のリフォームを検討するのもおすすめです。最新の給湯器はより少ないエネルギーでお湯を供給できるので、給湯器の交換とともにキッチンの水栓を新しいものに交換したり、食洗機を導入したりすることで、より光熱費の削減が可能です。

最新の洗面化粧台はシャワー水栓や節水機能が充実しています。省エネ性能の高い給湯器と一緒に交換すれば、洗面化粧台の使い勝手がアップし、光熱費の節約にもつながります。

他にも水回りだけでなく温水式の床暖房の導入も検討してみてはいかがでしょうか。足元からじんわり温まる床暖房があれば、冬場も足元から冷えずに快適に過ごせます。給湯器の交換時に一緒に配管工事を行うことで工事費用が抑えられる可能性も高いです。

以上のように、給湯器交換と水回りリフォームをセットで行うことで、より生活を快適にすることができます。別々に工事をするよりも費用が抑えられる可能性もあるので、ぜひご検討くださいね。

これらのリフォームを給湯器交換と同時に行うことで、住まい全体の快適性が向上し、光熱費や水道代の節約にもつながる可能性があります。

満足のいくリフォームを実現するための業者選びのポイント

給湯器交換だけでなく、水回り全体のリフォームを成功させるためには、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。

  • 複数の業者から相見積もりを取る
  • 専門性と実績を確認する
  • 資格や許可を確認する
  • 担当者の対応とコミュニケーション
  • アフターサービスや保証の有無
  • 地域密着型の業者も検討する

これらのポイントを踏まえて慎重に業者を選び、打ち合わせを重ねることで、理想の給湯器交換と水回りリフォームを実現し、快適な毎日を手に入れることができるでしょう。

失敗しない業者選びに関しては、以下の記事もご覧ください!

まとめ:給湯器の寿命サインを見逃さず、快適な暮らしへの第一歩を

給湯器は私たちの生活に欠かせないインフラですが、残念ながら永遠に使えるものではありません。一般的な寿命は10年程度であり、その時期が近づくと様々なサインが現れます。

「お湯の温度が不安定」「異音がする」「エラーコードが出る」などのサインを見逃さず、早めに点検や交換を検討することが、突然の故障による不便さや、事故のリスクを避けるために非常に重要です。

給湯器の交換費用は、種類や工事内容によって異なりますが、複数の業者から相見積もりを取り、補助金やキャンペーンを活用することで費用を抑えることが可能です。また、ご自身の家族構成やライフスタイルに合わせて、最適な号数や省エネ性能の高い給湯器を選ぶことで、長期的に見て光熱費を大きく削減し、家計にも地球にも優しい暮らしを実現できます。

さらに、給湯器交換は、浴室やキッチンなどの水回り全体のリフォームを考える絶好の機会でもあります。まとめてリフォームすることで、工事の手間や費用を抑えつつ、統一感のある快適な空間を手に入れることができます。

給湯器の寿命サインを見極め、賢く交換・リフォームして、安心で快適な暮らしへの第一歩を踏み出しましょう。

給湯器の交換や水回りリフォームに関して、ご不明な点やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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