「洋服が増えて収まりきらない」「押し入れが使いづらい」「空き部屋を有効活用したい」そのような収納の悩みを解決する方法として、クローゼットリフォームがあります。
使っていない部屋をウォークインクローゼットにする、生活動線を自然につなぐウォークスルークローゼットを作るほか、押し入れをクローゼットに改装して、すっきりと洋風に整えるおしゃれな方法もあります。
この記事では、クローゼットリフォームの具体的な方法や費用相場、施工事例までを徹底解説します。あなたの理想の収納を実現するためのヒントがきっと見つかります。
目次
クローゼットのリフォームとは

クローゼットのリフォームとは、収納スペースをより使いやすく、快適にするための改修工事のことです。家族構成の変化やライフスタイルの多様化により、収納のニーズも変わってきます。例えば、洋服が増えて収納しきれなくなった、季節物の出し入れが面倒、子ども用のスペースを分けたいといった悩みを解決するのがクローゼットリフォームです。
壁面収納の追加やウォークインクローゼットへの変更、引き戸の設置、棚板の増設など、リフォームの内容は多岐にわたります。また、限られたスペースでも工夫次第で驚くほど機能的な収納空間に生まれ変わらせることが可能です。
収納するモノの量を把握した上であらかじめ業者に相談すると、自分のイメージに近いリフォームができるでしょう。
クローゼットのリフォームでできること

クローゼットのリフォームには、押入れを洋服収納に適した形へ変更したり、オープン収納に扉をつけて見た目を整えたりと、さまざまな方法があります。使っていない部屋をウォークインクローゼットに改装すれば、大容量の収納空間を確保でき、柱の出っ張りやデッドスペースを活かしたリフォームも可能です。
さらに、部屋と部屋の間にウォークスルークローゼットを設けることで、収納力と動線の快適さを両立することもできます。住まいの構造や暮らし方に合わせた柔軟なリフォームで、収納の悩みを解消しましょう。

クローゼットリフォームで出し入れがしやすくなり、すっきり見えて好印象。デッドスペースも収納に活かせるようになります。
和室の押入れをクローゼットに変更する
押入れをクローゼットにリフォームすることで、収納の利便性を大幅に向上できます。和室に設置されている押入れは、布団を収納することを前提に作られているため、現代のライフスタイルには使いにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。特に洋服を多く持つ家庭では、押入れでは収納力や使い勝手に限界があります。
上下を仕切っている中板を撤去して、ハンガーパイプを取り付け、洋服をハンガーにかけて収納できるようにするのが一般的です。また、内部の構造を変更し、可動式の棚や引き出しを取り付けることで、収納する物の種類に合わせた機能的な空間を作り出すことが可能です。
オープン収納に扉をつけてクローゼットにする
もともと棚やラックが設置されているだけのオープン収納は、物の出し入れがしやすく便利な一方で、見た目がごちゃつきやすく、生活感が出やすい難点があります。特にリビングや寝室など、常に目に入る場所に設置されている場合には、整理整頓をしていても雑多な印象を与えてしまいがちです。
こうした悩みを解決する手段として、既存のオープン収納に扉を取り付けて、クローゼットのような独立した収納空間にするリフォームがあります。扉をつけることで視線を遮り、空間全体がすっきりと整って見えます。さらに、ホコリの侵入を防げるため、衣類や布製品、小物類の保管にも適しています。
使用していない部屋や納戸をウォークインクローゼットにする
使われていない部屋や納戸をウォークインクローゼットに改装することで、大きな収納スペースが確保できます。主なレイアウトには以下の4種類があります。
・壁一面収納(I型)
・両側収納(II型)
・角を活かす収納(L型)
・コの字型収納(U型)
I型は限られたスペースでも設置可能で、ハンガーパイプや引き出し収納を活用すれば、効率的に衣類や小物を整理できます。II型は通路を挟んで両側に収納を設けるタイプで、収納量が多く、レイアウトの自由度も高いのが特徴です。
また、L型はI型とII型の中間にあたるスタイルで、角を活かして収納力と動線のバランスが取れた設計が可能です。U型は3面をすべて収納に活用できるため、家族全体の衣類や生活用品をまとめて収納するのに適しています。
部屋の一角や柱が出ているところをクローゼットにする
柱や梁の出っ張りによって生まれるデッドスペースも、工夫次第で収納として活用できます。例えば、柱の出っ張りを境に左右で仕切りを設けたり、L字型に棚やハンガーパイプを配置することで、見た目も機能性も両立した収納が実現できます。また、ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットとして活用すれば、限られたスペースでも効率的な収納が可能になります。
部屋が角ばっていたりサイズが特殊だったりする場合も、リフォームによってオーダーメイドのクローゼットを設置すれば、無駄のない収納ができます。
壁を壊してウォークスルークローゼットにする
部屋と部屋の間にある壁を取り払い、その空間を活用してウォークスルークローゼットにリフォームする方法は、収納力と動線の快適さを同時に実現できるアイデアとして注目されています。ウォークスルークローゼットとは、通り抜けができるタイプの収納で、たとえば寝室と洗面室をつなぐ通路としても機能するため、暮らしの動きが自然にスムーズになります。
単に収納スペースを増やすだけでなく、家全体の間取りや使い勝手に大きな変化をもたらします。もともと使いづらかった廊下やデッドスペースを生かせることも多く、壁を取り払うことで圧迫感がなくなり、開放的で動きやすい空間に仕上がります。また、両側からアクセスできるため、朝の身支度や洗濯物の収納が効率よく行えるようになる点も魅力です。
なお、施工にあたっては、取り壊す壁が構造上重要な耐力壁でないかを確認する必要があり、建築士や専門業者の判断が不可欠です。
クローゼットの扉の種類

クローゼットの扉は暮らし方に合わせて選ぶことが大切です。扉は使い勝手はもちろん、部屋の雰囲気や動線にも大きく影響します。限られたスペースを有効に使いたい場合や、見た目をすっきりさせたい場合など、目的に応じて最適なタイプを選びましょう。では、代表的なクローゼット扉の種類について、特徴やメリットをご紹介します。

クローゼットを暮らしに合わせて快適にしたいなら、まずは扉の特徴をしっかり理解することが大事なんです。
ドアのように手前に開く開き戸
開き戸は、開けるときは扉を手前に引き、閉じるときは押して元に戻すつくりです。全開にすることも可能で、クローゼット内部を一目で確認しやすく、物の出し入れがしやすいのも魅力です。中の状態をしっかり把握したい方や、頻繁に使う洋服やアイテムを収納するスペースとしても非常に適しています。
扉が一枚だけの片開き仕様は軽くて開閉がしやすいので、出し入れが多い収納に特に向いています。開き戸の裏側を使って、ネクタイなどの小物類をまとめて収納するのも、便利な工夫の一つです。出社前、帰宅後の動線が短くなるアイデアとして実用的です。
省スペースで間取り自由な折れ戸
折れ戸は、開けるとアコーディオンのように折りたたまれ、閉めると平らな扉面に戻る構造です。開閉時に扉がコンパクトに収まるので、前方に広いスペースを必要とせず、狭い場所でも使いやすいのが特徴です。
折れ戸の仕様は、固定タイプとフリータイプの2種類です。フリータイプは、端から端までスライドして開閉位置を調整できるのが特徴です。中の引き出しケースを開ける際には、扉を動かして開閉スペースを確保し、引き出しと扉の干渉を避けてスムーズに行えます。この使いやすさから、多くのリフォームで採用されています。
対して、固定タイプの上吊り仕様は、レールが不要な点が特徴です。床面にフローリングとレールが組み合わさっている見た目に違和感を覚える方には、空間をスッキリ見せられる上吊り仕様が選ばれます。加えて、床にレールの溝がないので、埃やゴミが溜まりにくい点も、清掃のしやすい実用的なメリットです。
スライド開閉が快適な引き戸
引き戸は横にスライドする構造なので、動かす範囲が狭く、空間を有効に活用できます。開け閉めの際に、手前のスペースを必要としないので、狭い場所でも対応できるのが特徴です。そのため、折れ戸以上に広く動線を確保でき、スペースを取らず設置可能です。
また、レールを滑る際の抵抗が動きを安定させ、静かで安全に開閉できます。上吊りの引き戸は特に、バリアフリー向きとして人気があります。軽い力でスムーズに開け閉めできるため、握力の弱い方や車椅子の利用者にも好評です。
開放感のある見せる収納ができる扉なし
扉のないオープンクローゼットは見せる収納として人気があります。お気に入りの洋服や小物をディスプレイ感覚で収納でき、気分が上がるという声も多く聞かれます。
開放感のある構造だからこそ、スッキリした状態を保つことが快適さの鍵です。散らかっていると生活感が目立ちますが、逆に「きれいに保とう」と意識することで、整理整頓のモチベーションにもつながります。
また、扉がないことで通気性が良く、においや湿気がこもりにくいため、クローゼット内を清潔に保ちやすいのも利点です。
折れ戸や開き戸と違い、開閉スペースが必要がないため、設置場所の自由度が高くなります。扉やレール、固定用の建具材も不要なぶん、施工費用を抑えハンガーパイプの設置費用相場は、2万円前後〜3万円のケースが多いです。棚の取り付けはおおむね1.5万円台半ばで、可動棚や収納ケースを追加に充てることも可能です。
パターン別!クローゼットリフォームの費用相場と期間

クローゼットのリフォームと一口にいっても、施工の内容や規模によって費用や工期には大きな差があります。ハンガーパイプや棚の取り付けといった簡易的なものから、ウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットの設置、押し入れの全面改装まで、パターンはさまざまです。事前におおよその相場を知っておくことで、安心して計画を立てやすくなります。

業者さんの話を聞いて、「思っていたよりお手頃価格で安心しました」「この工期なら生活の負担が少なく、無理なく進められそう」と聞き、気軽に一歩踏み出せました
ここでは、代表的なリフォーム内容ごとに、費用と工期の目安をわかりやすくご紹介します。
ハンガーパイプや棚の設置
ハンガーパイプの費用相場は、1万5千円〜3万円前後が一般的です。棚にかかる費用はだいたい1万5千円半ばから数万円が目安となっています。どちらも工期が短く、半日から1日ほどで完了するケースがほとんどです。
ただし、壁の強度が足りない場合は補強が必要になり、費用の上乗せと工期の延長が見込まれます。
ハンガーパイプの「吊るす収納」と、棚の「置く収納」を組み合わせることで、クローゼットを比較的簡単に使いやすくするリフォームが可能です。
クローゼットの扉を交換する
扉の交換時期に合わせて、あえて扉を取り外して見せる収納にリフォームされる方もいます。撤去にかかる費用は、だいたい1万〜3万円前後が一般的で、工期も半日から1日ほどです。
扉を新調する場合は、工期は半日から1日が多いですが、費用相場は扉の種類ごとに異なります。
扉を交換するリフォームの費用相場
・折れ戸:数万~10万円程度
・開き戸:(片開き戸)2万台~6万円前後
(両開き戸)3万台~8万円前後
・引き戸:(片引き戸)4万前後~8万円程度
(両引き戸):5万台~10万円前後
ただし、壁や床に不具合があるならば補修が必要になり、料金が上がり、工期も延びる可能性があります。
ウォークインクローゼットに変更する
ウォークインクローゼットの費用相場と工期は、施工内容に左右されるので幅があります。
種類 | 費用 | 工期 |
ハンガーパイプや棚の増設のみ | 15万~20万円前後 | 半日~1日 |
棚を組み込んで収納量を拡張 | 30万~40万円前後 | 2日~3日+延長する場合も |
棚を組み込んで収納量を拡張 | 30万~40万円前後 | 3日~1週間前後 |
大規模改修ありの施工 | 50万円前後 | 2週間前後 |
追加費用が発生するケースは、大規模施工を進める中で広範囲にわたり、補強が必要な床が見つかった場合です。押し入れの床はもともと収納用途のため床の強度が低いことが多く、床版(しょうばん)の張り替えをすることがよくあります。
リフォームが大がかりになるほど、強度不足を補うための構造補強がさらに必要となり、工期は1ヶ月以上に及ぶこともあります。また、費用も100万円を超えるケースも少なくありません。
クローゼットを新しく設置する
クローゼットの新設工事は一から収納スペースを確保しなければならないので、費用と工期がかかります。クローゼットの規模次第で、費用と工期に差が出ます。
種類 | 費用 | 工期 |
壁面クローゼット | 10万~45万円 | 2日~3日 |
ウォークインクローゼット | 25万~70万円 | 3日~12日 |
ウォークスルークローゼット | 30万~80万円 | 3日~10日 |
クローゼットの広さや施工する場所によって、費用相場が変動します。着工前に現場を確認してもらい、正確な見積もりを取ることで追加費用を最小限にできます。
押し入れをクローゼットにする
押し入れをリフォームする場合は、仕切り板やふすまをクローゼット用の扉に取り替えるのが基本です。収納スペースを広げる場合、ハンガーパイプの設置が必要です。
押し入れの基本的なサイズは、畳一畳分(幅165〜180cm)ですが、洋服用のクローゼットとしては奥行きが深すぎるため、奥行きを浅く調整する必要がある場合もあります。
ウォークインクローゼットのように収納空間を広げる場合は、周囲の空間との一体化が必要となるため、工期も費用も上がる点に注意です。
種類 | 費用 | 工期 |
簡易的なクローゼットに施工(中棚を取り外し、ハンガーパイプを取り付け) | 数万円台~6万円前後 | 半日~2日 |
一般的なクローゼットに施工(上記施工に、襖を扉に変える作業を足す) | 10万円前後~20万円程度 | 約3~4日 |
ウォークインクローゼットに改装(押し入れ部分を無くし、周囲も必要な分を施工) | 20万円台~50万円以上 | 約7日~1ヶ月 |
ウォークスルークローゼットにする
ウォークスルークローゼットの費用相場と工期もまた、施工内容に左右されるので、幅があります。
種類 | 費用 | 工期 |
ハンガーパイプや棚の増設のみ | 10万円台半ば~20万円前後 | 半日~1日 |
棚を組み込んで収納量を拡張 | 30万円台後半~40万円台前半 | 2日~3日+延長する場合も |
押入れを改装 押し入れのみを施工 | 20万円台半ば | 3日~1週間前後 |
押入れを改装 大規模な増設ありの施工 | 50万円台前後 | 2週間前後 |
費用や工期は施工内容によって幅がありますが、ウォークインクローゼットよりやや安価かつ短期間での工事が可能な場合が多いです。
既存の壁を大きく解体し、十分な広さの通路を確保する必要があるため、施工は1ヶ月以上に長期化することも少なくありません。多岐にわたる工程を要するため、費用が90万円以上になることも多々あります。
湿気対策をする
クローゼット内は空気がこもりやすく、カビや結露が発生しやすい場所のひとつです。快適で長く使える収納空間をつくるためには、湿気対策をリフォーム計画に組み込みましょう。
もっとも効果的な方法のひとつが、調湿機能のある壁材への交換です。
種類 | 費用 | 工期 |
エコカラット(1㎥):2万円前後 | 3万円~10万円前後 | 1~2日 |
エコカラットは、湿気が多いときは吸収し、乾燥しているときには湿気を放出する高機能な内装材です。カビの発生やにおいを抑える効果もあり、クローゼット内の保管環境を整えるのに適しています。
使いやすくおしゃれなクローゼットリフォームの施工事例

デザイン性と使いやすさを両立させた、クローゼットリフォームの施工事例をご紹介します。
クローゼットのリフォームは、収納力や使い勝手を向上させるだけでなく、空間全体の印象を大きく変えることが効果もあります。たとえば、柱の角をデザイン風に窪ませたおしゃれな収納スペース、和室を洋室仕様に変えた近代的な空間、ペットへの動線配慮が感じられるスペースなど、さまざまな工夫が見られます。そうした機能性とデザイン性を兼ね備えた事例をまとめました。

クローゼットリフォームの魅力は、機能性とデザイン性を両立させることで、使いやすくておしゃれな空間へと生まれ変わる点です。
隣室の押し入れ部分をリビング収納にして快適に
リビング横の収納スペースは、もともと隣接する和室(リフォーム後は洋間)側にあった奥行きのある収納でした。しかし、収納の奥行きが深すぎて使い勝手が悪く、デッドスペースになりがちでした。また、リビング側にウォーターサーバーやワンちゃんのオムツを置けるスペースが欲しいというご要望もあり、和室側の収納の奥行きを狭め、その分をリビング側に取り込んで、新たな収納スペースとしました。
奥行きはウォーターサーバーのサイズを基準に設定し、今後必要があれば棚を造作するなど、使いながら柔軟に活用できる仕様です。中央の柱は構造上撤去できないため、そのまま残して不自然に窪ませる形にしていますが、その形状も活かしたデザインに仕上げています。
壁面はグレーを基調にして、長く使っても劣化が目立ちにくく、落ち着いた印象に整えました。
和室側の奥行きを狭めて、収納を見直した事例は、こちらからご覧いただけます。
現代の暮らしに合わせて和室の押し入れを洋室のクローゼットへ
築40年を超えた和室と押し入れを、洋室とクローゼットにリフォームする事例をご紹介いたします。
奥行きが深く不便だった押し入れを解体し、壁面と一体化させたクローゼット仕様にしました。浅めの奥行きにしつつ、中棚を取り外して棚の配置を変える施工を行っています。さらに、収納内部には枕棚とパイプハンガーを設置し、衣類や日用品を効率よく収納できるように仕上げています。衣類や日用品の掛け・置きの見通しもよく、出し入れもラクになりました。
また、築年数の経過により傷みが目立っていた床も、下地からやりかえた上でフローリングへと変更しました。クローゼット周りの壁面は主張しすぎない薄いブルーでまとめ、広くて落ち着いた雰囲気に仕上がっています。和様式から近代式なスタイルに変えたことで、掃除もしやすくなり暮らしやすさも上がっています。
和室の押し入れを洋室のクローゼットへ。仕上がり事例はこちらからご覧いただけます。
ペットと飼い主に快適な動線設計のクローゼットリフォーム
多くの飼い主が悩むのが、トイレスペースの確保と動物特有のニオイです。とくに来客時に空間に残るニオイがどう思われるかを気にされる声もよく聞きます。
この事例では、キッチンの近くの一般的な収納空間を活かし、大事なペットのトイレスペースを設けたクローゼットリフォームを紹介します。
クローゼットの下部に小さいスペースを設け、ペット専用のトイレに使用できるつくりとしました。
足あたりが柔らかくて汚れにくいフロアタイルを採用しております。清潔さを保ちやすいように、壁にはニオイや汚れが残りにくいパネル材を使用して、毎日のお手入れも簡単になりました。
クローゼットはペットスペースの真上に設置して、ペットの動線に配慮しつつ、必要な物の出し入れもできる設計です。ペットと飼い主の暮らしやすさを考えたリフォームです。
ペットとの暮らしを考えた、トイレスペース付きクローゼットの設置事例は、こちらからご覧いただけます。
クローゼットリフォームする際のポイント

クローゼットのリフォームを成功させるためには、見た目や収納力だけでなく、日常の使いやすさや住まい全体とのバランスも重要です。ただ見た目を整えるだけでなく、収納する物や生活動線、湿気対策まで考慮することで、より快適で長く使える空間に仕上がります。ここでは、リフォーム前に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

クローゼットリフォームによる暮らしの見直しは、動線・収納量・湿気対策の3ポイントを工夫することが快適さがグンと上がります。
荷物やしまうもののサイズ・量を把握してから依頼する
クローゼットのサイズは、1人あたり畳一畳分が目安とされています。この基準をもとに、家族の人数に合うように十分なスペースを考えてみましょう。また、衣替えの時期にしか使わない衣類や、布団のようなかさばるアイテムも見落とさないようにしてください。今現在だけでなく、将来的に荷物が増える可能性も考慮しておくと、後々の使い勝手がよくなります。
奥行きは、50〜60cm程度が使いやすく、施工のプロもよく推奨するサイズです。それ以上のサイズを検討する場合は、あらかじめ収納する物のサイズや量を把握しておくと安心です。
業者に依頼する際は、収納したいものの写真やリストを見せながら、「どのように使いたいか」「どういった収納がほしいか」といったイメージを具体的に伝えると、より自分に合ったクローゼットが完成します。
生活動線がスムーズになるように場所を選ぶ
クローゼットを設置・リフォームする際に特に意識したいのが、生活動線がスムーズになるような場所を選ぶことです。たとえば、朝の身支度をスムーズにしたいなら、寝室の近くや洗面所のそばにクローゼットがあると便利です。起きてから着替えるまでの動きが短くなり、日々のストレスが減ります。また、帰宅後すぐに服を脱いでしまいたい場合は、玄関近くに収納スペースがあると、動線がシンプルになり、家の中が散らかりにくくなります。洗濯物を片付けやすくしたい場合は、洗濯機や物干しスペースの近くに収納場所を設けると、家事の効率がぐっと良くなります。
クローゼットの場所を考えるときは、日常生活の動きを思い浮かべながら、「どこにあると一番使いやすいか」をイメージして決めましょう。
カビに注意!湿気対策も合わせて考える
クローゼットをリフォームする際には、収納力やデザインだけでなく、湿気対策もしっかり考えておきましょう。クローゼットの中は空気がこもりやすく、通気が不十分だとカビが発生しやすくなります。
リフォームを検討する段階から、抗菌壁紙や調湿建材を取り入れてカビや湿度対策を考えることが重要です。扉に通気孔であるルーバーを取り入れたり、壁に通気口を設けたりすることで湿気がこもりにくくなります。
クローゼットリフォームに関するよくある質問

クローゼットのリフォームを検討している方からは、「内装も一緒に変えられる?」「DIYでできる?」「マンションでも可能?」といったさまざまな疑問の声が寄せられます。ここでは、そうしたよくある質問についてわかりやすくまとめました。リフォーム前に知っておくことで、スムーズな計画と納得のいく仕上がりにつながります。

お客様からよくいただく疑問を解消するために、壁紙や床材の交換、DIYの可否、マンションでの手続きなど、押さえておきたいポイントをわかりやすくご案内いたします。
クローゼット内の壁紙・床材も一緒に変えられますか?
リフォームと合わせて、クローゼット内の壁紙や床材も一緒に変えることは可能です。収納空間は外からは見えにくい場所ですが、湿気がこもりやすいため、壁紙には吸放湿性や通気性に優れた素材を選ぶとカビや結露の予防につながります。また、機能性だけでなく、あえて個性的な柄や色を選んで、自分だけの特別な空間に仕上げるケースもあります。
床材についても、安全面の不安から、経年劣化した床材の交換にもご対応しております。古くなった床材の撤去や張替えは専門的な技術が必要ですが、プロの手によって丁寧に作業されるため、安心して任せることが可能です。
DIYと業者依頼はどちらがおすすめですか?
簡易的なクローゼットリフォームであれば、DIYでも対応可能な場合があります。しかし、安全性や仕上がりの品質を重視するなら、プロの業者への依頼が安心です。
特に注意したいのは、壁や床の強度が十分でないケースです。例えば、ハンガーパイプを取り付けたものの壁の下地が弱くて落下してしまったり、棚や収納を支えきれず、床板が沈んでしまったりするリスクがあります。
こうした構造的な不具合を回避するには、適切な補強や材料選定が欠かせません。プロの技術者であれば、現地の状況をしっかり判断したうえで、安全で長く使える設計・施工を行います。
マンションでもクローゼットの増設や変更は可能ですか?
マンションでもクローゼットの増設や変更は可能ですが、管理組合への事前の届け出や許可が必要になるケースがほとんどです。まず、マンションには専有部分と共用部分があり、リフォームできるのは原則として専有部分のみです。クローゼット本体や内部の棚、壁紙、床材といった部分は専有部分に含まれるため、基本的には変更できます。
その上で、管理組合の審査を通過する必要があります。特に床材は防音性能の基準が設けられていることが多く、遮音性のある床材で施工するようにと指定されていることがあります。また、構造に関わる壁や天井など、マンションの躯体部分は共用部分と見なされるため、勝手に工事はできません。届け出や審査を怠ると、管理組合とのトラブルにつながる可能性もあるため、リフォーム業者を通じて手続きを進めると安心です。業者の中には申請手続きまで代行してくれるところもあるため、事前に確認しておくとスムーズに進められるでしょう。
まとめ
クローゼットリフォームは、収納の悩みを解消し、暮らしをより快適にするための有効な手段です。家族構成やライフスタイルの変化に応じて、「使いにくい押入れを洋服収納にしたい」「限られた空間を効率よく活用したい」「見せる収納と隠す収納を両立させたい」といった要望に応える多彩なリフォーム方法があります。
また、扉の種類や湿気対策といった細部にこだわることで、より長く快適に使える空間に仕上がります。費用や工期は施工内容によって幅がありますが、目的と予算に合わせた選択が大切です。収納力・使いやすさ・デザイン性を兼ね備えた理想のクローゼットを叶えるために、まずは収納の悩みや理想の使い方を明確にして、信頼できる業者に相談してみましょう。
あなたの暮らしにフィットするクローゼットリフォームなら、ISMがしっかりサポートいたします。お気軽にご相談ください!
